「知的障がい教育のしくみを学ぶ会」
偶数月に行われている「知的障がい教育のしくみを学ぶ会」今回もたくさんの先生がたが参加されました。
日本生活中心教育研究会を母体として昨年始まった勉強会ですが、「何か求めて来られる方があれほどおられる。この先生たちの思いを何かの動きへとつなげてほしいと感じます。」
と、世話役の大御所先生のお言葉です。
2月10日、第2回が開催されました。
今回のプレゼンターは植草学園大学准教授高瀬浩司先生。
メインテーマは、「個別化と集団化を再確認しよう」
1973年の開校以来50年間一貫して「各教科等を合わせた指導」を研究・実践してきた千葉大学附属養護学校(現在の千葉大学教育学部附属特別支援学校)の研究紀要を参考文献として、「学校生活における指導の集団化と個別化」について深く学びました。
赴任一年目で1990年度の「野外調理場を作ろう」という単元に携わった三田和夫先生は、「テーマの設定・集団化・個別化を考えて指導の形態を選ぶとき、多様で幅のある子どもたちにとって最良のものとなるよう熟考した。この単元の期間中はそれ一色の学校生活となった。途中ほんとうにできるのかと不安になりながらの1か月。充実して楽しかった。業者レベルの構築物を計画し、保護者や地域に呼び掛けたところ、大型重機などの援助を得ることができた。」
と懐かしそうにお話しくださいました。大先生にも一年目があり不安を感じながら模索したエピソードにふれ、自分も新しいことに挑戦する勇気が湧いてきたのでした。
華やかに見える実践発表の裏には、教育者としての知見を土台とした一つひとつの深く考え抜かれた支援「できる状況づくり」がありました。
文字にしてしまえば「めあて」「手だて」の一言ですが、そこに込められた教育者の熱い思い、子どもに寄り添う温かさを感じ、胸が熱くなりました。
浅野眞理
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